考え続けても、動き続けても、現実は何も変わらないかもしれない。
しかし、考えるのをやめたら、動くのをやめたら、その先に待ち受けるのは堕落と停滞だけだ。
俺はこうも思うんだよ。100年なんて寿命は、結論を出すにはあまりにも短い。それに、いくら知識や経験を継承したところで、受け継がれるものには限度がある。
今日の時点で全く同じ考え方を持っていたとしても、それが本から得たものなのか、あるいは自身の経験から得たものなのかによって、5年後10年後は大きく変わる。仮に変わらなかったとして、それが愚かさなのか、賢さなのか、強さなのか、今の俺にはわからない。いや、未来永劫わからないのかもしれない。動き続けるか、停滞するかに関わらず。
結局はこんなことも忘れて、漫然とした日々の中に戻っていくんだ。
ようはバランスだ。我々が現実の中に生きている以上、机上の空論ばかり並べているわけにもいかない。かと言って、理想や綺麗事の供給も必要なのだ。
