そう簡単に人生変わらんよ

モラトリアムを拗らせた中二病おじさん。

アンパンマン

自分はなんのために生まれてきたのか。誰でも一度はぶつかった壁ではないでしょうか。これは非常にセンシティブな問題で、なかなか誰かに相談することも難しいでしょう。今日はそんな方々へ、少しばかり心が軽くなるかもしれない言葉を贈ります。

まず、「自分は何のために生きているのか」という漠然とした疑問の出どころは、大きく2種類にわけられると思います。

  • 人と比べて自分は劣っていると感じて、自分なんていなくてもいいと思ってしまう人
  • 他人が羨ましくて、こんな不幸な自分死にたいと思っている人

以下は前者、自分なんかいなくてもいいと思ってしまう人へ送る言葉です。結論から言えば、いなくていい人なんていません。そんなこと言っても、あの人は自分より要領がいいとか、私の仕事は誰の役に立っているんだろうとか、思うところがあるでしょう。一つ一つ説明していきます。

まず他人との比較について。とても優秀なAさんがいたとしましょう。あなたはAさんの半分しか仕事ができません。でもあなたは必要なんです。なぜかって?Aさんを二人に増やすことはできないからです。例えばAさんなら半日でこなせる仕事があったとしましょう。あなたは同じ仕事に丸一日かかります。このときAさん一人だったら、一日で二件の仕事しかこなせません。しかしあなたも参加すれば、一日で3件終わります。これが一週間なら5件、一月なら20件の差が出ます。パフォーマンスにすれば1.5倍です。それには大きな意味があります。

でも、もし私がAさんと同じくらい仕事ができれば2倍じゃん...と思うかもしれません。確かにその通りですが、そういう考え方は前を向くために使いましょう。あなたがAさんと同じくらいのパフォーマンスを発揮するには、これから何をすればいいか考えてみてください。

でも、私の代わりにAさんくらい仕事ができる人が入ってくれたらその方が...と思うかもしれません。それは会社のせいです。労働者にだって仕事を選ぶ権利がありますから、単純にAさんほどの能力を持った人をもう一人連れてこられるほど魅力的な会社・仕事ではないのです。これは言い出したらキリがなくて、この世にはAさんの何倍も優秀な人間でさえ腐るほどいます。そいつらのクローンを量産して働かせれば生産性爆上がりですが、幸か不幸かそういったことは禁止されているのでその心配は無用です。

これからAIに取って代わられるんじゃ...という不安もあるかもしれません。しかしAIにだって導入コストというものがありますから、今すぐに取って代わられることなんてないはずです。それに、世間が思っているほどAIは進歩していません。でもこれはあなたの世代の話で、子や孫の代ではどうなっているかわかりません。彼らに同じ思いをさせたくないのなら、教育に投資するために貯金しましょう。

他人の話は終わりにして、仕事そのもののやりがいの話をします。まず前提として、必要のない仕事など存在しません。例えば芸能人やスポーツ選手、YouTuberはみんなに夢を与える素晴らしいお仕事だと思います。彼らに比べてフリーターの俺は...と思うかもしれません。でも考えてみてください。彼らだってコンビニ使いますよね?

これは体験談なのですが、私は学生時代コンビニでバイトをしていたことがありました。するとある日、有名な俳優さんがいらっしゃったんです。入店時にめざとく発見した私は、その方が商品を選んでいる間、気が気ではありません。近所で撮影でもしてるのかな?声かけてもいいのかな?今あのドラマ撮影中だったよね?じゃああの女優さんも来ちゃったりして?キャアアアアアアア!!そんなことを考えていたら俳優さんがレジにやってきます。私は平静を装ってレジを打ち、商品を渡します。その時です!!袋を受け取った彼はニコッと笑って「ありがとうございます」と言って去っていきました。そのとき私は全てを悟りましたね。

たった今、この瞬間だけだとしても、この人は私を必要としてくれたんだ、バイトでも俳優さんの役に立ってるんだ、と。

また別の見方もできます。突然ですが、藤木直人さんは情報系の大学を卒業されているそうです。ということは、もしかすると彼がエンジニアになってしまう未来もあったかもしれません。そんな勿体無いことはありません。極論すれば、我々がつまらくて誰でもできる仕事をやってあげてるから、楽しくて代えの効かない仕事をできている人がいるのです。彼らの活躍のうちの0.00000000...000001%くらいはあなたの功績です。誇りを持ってください。今日までありがとう。お疲れ様。よくがんばったね。

 

簡単に後者についても補足しておくと、芸能人だって自殺するし、薬に手を出す時代です。所詮この世は生き地獄。過酷な現実より幸せな夢の中で眠りたい。そんな夜もある。お休みなさい。