そう簡単に人生変わらんよ

モラトリアムを拗らせた中二病おじさん。

結局、転売は悪いことなのか

はじめに言っておくと、僕はいわゆる転売ヤーが嫌いです。もちろん自分も転売はしません。

ただ、転売されているものを買うことはあるかもしれません(今まではなかったけど、将来的にはあるかも)。

 

中途半端なヤツだと思うでしょうが、その通りです。僕は賛成でも反対でもありません。

買う側と売る側で交渉が成立したなら、それに周りがとやかく言う権利はないと思っています。

 

そもそもなぜ転売ヤーが嫌われるのか考えると、だいたい以下の理由かと思います。

 

・本来手に入れるべき人の手に渡らない

早起きして限定販売の列に長時間並んだのに品切れで買えなかった、みたいなやつですね。

 

・なんかズルい

転売ヤー自身が何かを生み出したわけでもないのにラクに稼いでズルい。

 

具体例を挙げてみましょう。

限定品が欲しくて、仕事を休んでまで遠征して炎天下で3時間並んだのに、自分の直前で売り切れてしまった。

さっきの10個買ってたやつとか絶対転売ヤーだろ、あいつが買わなきゃ俺がちゃんと買えたのに、クソ転売ヤー滅びろ

 

これはあまりに極端な話ですが、分析していきましょう。

・そもそも趣味のために仕事を休むことの是非

→周りにしわ寄せがいってないならよくない?

その日を空けるために仕事のペース上げてたかもしれないし。

 

・こっちは熱い中頑張って並んだのによお!!

転売ヤーだって並んでました。

→じゃあ買うやつがズルい。

→その分お金払ってるんだからいいじゃん。

歩くのめんどくさくてタクシー呼ぶのと一緒だよ。

→それはちゃんとした商売だから話が違う。

→ちゃんとした、ってなんだよ?

→社会に貢献する的なことだよ

→もしかしたら、購入者はイベントに行っていたはずの時間でとても生産的な活動をしていたかもしれない。

→は?そんなこと言い出したらキリがないだろうが

→いや全くその通り。

 

別に煙に巻く気はありませんが、

どう話を進めても同じ流れになると思います。

 

あともう一つ、ヒーロー気取りで撲滅運動とかしちゃってるヤツは、

他人の身に、全く興味のないコンテンツで同じ事が起こった時も同じように腹が立つか、と考えてみてください。

そこで、まあそんなこともあるさ、と思えるなら、あなたはズバリ偽善者です。

何をするのも勝手ですが、僕に言わせれば時間の無駄遣いかつただの迷惑野郎です。

 

そもそも、転売行為に対して責任があるのは転売ヤーでも購入者でも、ましてはアイドルや声優でもありません。運営です。

転売が問題になっている今、まさか転売されるなんて、などという言い訳は通用しません。

また、運営が本当に転売を嫌うなら、販売個数に制限かけるなり、後日通販するなりすればいいのです。そもそも限定にしなければ転売なんて生まれようがありません。

欲しがる人が10万人なら10万個作ればいいだけです。そんなわけにはいかない事はわかってますけど。

そもそも転売ヤーなる存在が出現するのは、転売行為で利益が出るからです。利益が出るのは、希少価値が高く、かつ欲しい人が大勢いるからです。

なぜ欲しい人が大勢いるのに希少価値が高い(商品の数が少ない)のかと言うと、「限定」だからです。

なぜ限定なのかと言えば、その方が購買意欲をそそって儲かるからです。

なぜ購買意欲をそそられるかと言えば、多くの人間はしょせん独占欲や利己主義を捨てられないからです。

「みんなが持ってない(かつ欲しがっている)のに、私は持っている」という状態が嬉しいんです。みんなが持ってたら別に嬉しくないでしょう。

 

ここで勘違いしないでほしいんですが、希少価値が高いだけで価格は高騰しません。

例えば、私はついさっき人生初のサインを書いてみました。当然ですが、私は有名人でもなんでもありません。間違いなく世界に一つの「のりゆきが人生で最初に書いたサイン」ですが、欲しい人なんて誰もいません。10円だって誰も買わないでしょう。

つまり、欲しい人がいなければいけないんです。もしも将来僕がトップアイドルにでもなったら、このサインにはプレミアが付いて、それこそ金持ちのファンなら100万でも欲しいと思うかもしれません。

 

世の中に優しい、理解ある人間はたくさんいます。

でも、悪意あるクズだってたくさんいます。

そもそも資本主義ってそういうことでしょ。